2020年は、コロナウイルスの感染拡大を受けて、経営に打撃を受けた薬局も多いかと思います。
その一方で、様々な補助金が発表されたので、薬局内の設備投資を例年より安くできたという声も聞かれます。
国からは、厚生労働省の「医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業」が出ています。
また、それぞれの都道府県から発表されている独自の補助金などもあります。
補助金をうまく使い、苦境をうまく乗り切ることを考えることも大事なご時世です。
申請の期限があるものが多いので、まだ見ておられない方は、まず確認してみるのが良いと思います。
今回は、その中で例年電子薬歴にも活用されている「IT導入補助金」について解説します。
IT導入補助金とは?
「IT導入補助金は、経済産業省監督の、ITツール導入にご活用いただける補助金です。
電子薬歴もメーカーによっては補助金の対象になるので、今までIT導入補助金をご活用されたことのない方は、是非活用したいですよね。
IT導入補助金は申請出来る期間が決まっているので、活用する場合はHPを確認しましょう。
IT導入補助金の対象になっている電子薬歴
メディクス(アクシス)やMusubi(カケハシ)、GooCo(グッドサイクルシステム )等、当サイトで取り上げている電子薬歴は、ほとんどが2020年のIT導入補助金の対象になっています。
当サイトで取り上げている電子薬歴で、2020年のIT導入補助金対象になっていないのは、ファーミー(モイネットシステム)とPAWAFUL III(ワンズ・システム)の2つのメーカーです。
対象になっている電子薬歴でも、2020年が初めての申請となるメーカーもあるかと思いますので、例年の実績やそのためのサポートもメーカーに確認しておきたいですね。
IT導入補助金申請の流れ
では、実際に申請する際、どのようなステップで進むか解説します。
1.gBizIDプライムアカウントの取得・必要書類の準備
「gBizIDプライムアカウント」は、行政サービスへログインするためのアカウントです。
申請から交付まで1か月ほどかかる場合もあり、IT導入補助金以外にも必要な場合もあるのであらかじめ申請しておくと良いでしょう。
GビズID【gBizプライム】の取得が必要です! – 経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2019/12/20191224003/20191224003-1.pdf
2.必要情報の入力、必要書類の添付
メーカーと共同で必要事項を入力完成させ、必要書類を添付します。
この際に、入力内容と提出する計画値(人や売上、労働時間等の今後の推移)の齟齬がないようにしましょう。
3.ITツールの発注、契約・支払い
交付申請を完了し、事務局から「交付決定」を受けた後に、ITツールの発注・契約・支払い等を行うことができます。
なお、交付決定前に発注・契約・支払い等を行った場合は、補助金の交付を受けることがでないので注意が必要です(コロナウイルス特別枠は除く)。
4.事業実績報告
実際にITツールの発注・契約、納品、支払い等を行ったことが分かる証憑を提出します。
5.補助金交付手続き
事業実績報告が完了し、補助金額が確定すると、『申請マイページ』で補助額を確認できるようになります。
その内容を確認した後に補助金が交付されます。
6.事業実施効果報告
事業実施効果報告は、定められた期限内に補助事業者が『申請マイページ』より必要な情報を入力し、メーカーに提出します。
IT導入補助金の活用は余裕をもって!
IT導入補助金は、必要アカウントや書類の準備に時間がかかったり、必要事項の入力をメーカーと共同で行わなければいけません。
その過程で分からない点も多数出てくると思います。
実際にIT導入補助金を活用する際は、担当営業の方と相談しながら進めていきましょう。
日々の業務と折り合いをつけながら申請状況を整えるのは、実は、かなり大変です。
時間的にも環境的にも、余裕をもったスケジュールを立てて申請に臨むことが大切になります。
IT導入補助金は、うまく活用すれば電子薬歴等の設備を経済的に導入できる制度です。
電子薬歴の変更の際は、こうした補助金を活用してみることも視野に入れておくと良いと思います。
ぜひ、積極的に活用してみてください。