電子薬歴を選ぶ際に切っても切り離せない問題が「価格」。
いくら安くても数十万は必要になる買い物です。
また、数か月で簡単に変更するようなシステムでもありません。
だからこそ、出来るだけいいものを出来るだけ安く揃えたいですよね。
そこで、今回は、電子薬歴を検討している薬局のパターンごとに、おすすめの電子薬歴を紹介します。
電子薬歴の種類
電子薬歴と一口で言っても様々なメーカーがあります。
iPadで簡単に薬歴作成が出来るもの、訪問の機能が充実しているものなど、そもそも、電子薬歴を検討するときには複数の視点が求められます。
今回は「価格」に焦点を絞って解説します。
まず、大きく分けて、電子薬歴の種類はオンプレミス型とクラウド型があります。
最初は、どちらが自身の薬局に合っているかを考えましょう。
詳しくは下記を参考にしてください。
比較的に安い電子薬歴
比較的に高い電子薬歴
こんな薬局におすすめ!電子薬歴の選び方
では、パターンごとにおすすめの電子薬歴を紹介します。
コストパフォーマンスを意識したい!
できるだけ安い価格で豊富な機能がある薬歴ならメディクスがおすすめです。
メディクスはクラウド型の電子薬歴として一番最初に発売され、いまだに契約継続率100%という実績は、使う側から見ても安心できますね。
他のクラウド型の電子薬歴よりもいち早く発売しているので現場の声も細かいところに反映されている印象です。
どのレセコンとも連携するので、今、お使いのものをそのまま使えるのも利点です。
レセコンの同時変更を考えているのであれば、モイネットとメディクスの組み合わせもおすすめです。
レセコンで最安値のモイネットとクラウド型で多機能・低価格のメディクスの組み合わせなら、価格と機能のいいとこどりができるでしょう。
とにかく安く導入したい!
とにかく安く導入したいのであれば、ファーミーがおすすめです。
レセコン機能も薬歴記入に必要な機能も基本的な部分は搭載されているので、ファーミーでの運用が一番安いと言えるでしょう。
月額利用料がかからないので「まだ何人くらい患者さんが来るかわからない」という独立開業の方にも優しい料金体系です。
またレセコン台数が多いならZOOのGENNAIも良いでしょう。
GENNAIはレセコン台数が多くても月額が非常に安いので店舗が大きく薬剤師が多い薬局におすすめです。
お金は気にしない!患者さんとの会話時間を大事にしたい!
患者さんとのコミュニケーションを重視するのであれば、他の薬歴に比べてお金はかかりますが、Musubiがおすすめです。
過去の指導履歴や患者情報から患者さんの健康アドバイスの例文がピックアップされます。
「患者コミュニケーションと言われても何を話せば良いか分からない」という方も大丈夫。
おすすめされた指導文をきっかけに充実したコミュニケーションを実現できるかもしれません。
価格は上がってもネット環境や災害に左右されたくない!
価格は上がってしまいますが、「ハイブリッド型」と呼ばれるものがあります。
インターネットが繋がらない時も使用できるオンプレミス型。
災害や機械の故障時にもデータが守られるクラウド型。
これらの両方のいいとこどりができる、というものです。
製品名でいうとGooCo、調剤くんなどですね。
ただ、「ハイブリッド型」製品は、まだ発売されてから日が短いこともあります。
そのため、導入実績は明らかでないものが多いですが、万が一の時のトラブルに備えられるのは安心です。
重視したいポイントを明確にしよう
コロナウイルス拡大を受けて、売り上げが前年比約7割になってしまったという薬局も多数あります。
またコロナウイルス感染防止のために、いろいろな備品をそろえた薬局もあるのではないでしょうか。
こうした状況下、電子薬歴に限らず薬局内の設備投資の価格はできるだけ抑えたいですよね。
ただ、一方で、改正薬機法の施行で求められる薬局の役割や業務は増えました。
訪問調剤や24時間対応、オンライン服薬指導など、薬局業務は多様化の一途をたどっています。
これからの薬局は、こうした業務を、より効率化し、患者さんの需要に応えていきたいところです。
今回は価格に焦点を合わせて紹介しましたが、電子薬歴を使用するのは現場の薬剤師です。
電子薬歴を検討するときは複数の視点を持って選定していきましょう。