調剤薬局でよく使われるレセコンをじっくり比較!

調剤薬局を運営するうえで欠かせないのが「レセコン(レセプトコンピューター)」。
毎日使用するものですので、レセコンも自分に合ったものを使いたいですよね。

ただ、実際にレセコンメーカーを調べてみると、多数のレセコンメーカーがあるので迷ってしまいます。
今回はその中でも、調剤薬局で良く採用されている5つのレセコンを比較します。

レセコンとは?

そもそも、レセコンとは、レセプト(診療報酬明細書)を作成するためのコンピューターのことを指します。
略して、「レセコン」と呼ばれることが非常に多いです。
むしろ、「レセコン」と呼ぶ方が、医薬業界内の意思疎通では間違いがないかもしれません。

最近は、機能の更新が目覚ましく、レセコンによっては、頻回に使う薬と処置をセットにして登録しておくこともできます。
そうすると、かなり作業が短縮され、通常の調剤薬局業務より圧倒的に少ない手順で内容の入力ができてしまいます。

レセコンの機能

レセコンの基本的な機能としては下記の機能が挙げられます。

・患者さんの受付
・処方の入力
・お会計
・レセプト作成
・レセプト請求

最近のレセコンはこうした基本機能は標準で搭載されています。

他にも、2次元バーコード(QRコード)付き処方箋であれば2次元バーコードを読み取るだけで患者情報や処方内容の入力が出来たりします。
また、スキャナーで処方箋を読み込み、そのままデータに反映したりと、細かいところで手間を減らせる機能が満載です。

調剤薬局で使われるレセコン

では、調剤薬局で比較的よく使われる代表的なレセコンを見ていきましょう。

PharnesV-MX(PHC)

1980年から調剤薬局用のレセコンを発売しているレセコンメーカーの老舗。
そのため日本全国にユーザーが多く、実績が豊富な点が魅力です。

特徴:患者さん向けの帳票を医薬品の写真入りで出力

処方箋をスキャンして画像を画面に表示させたりは当然できます。
2次元バーコード認識機能を利用することで、処方箋のスキャンと同時に2次元バーコードデータを取り込んで、レセコンに自動転記することも可能です。

患者さん向けの帳票を医薬品の写真入りで出力することもできるので、患者さんにも分かりやすく、飲み間違い等も防止できます。
また、調剤録の電子保存機能が標準で搭載されている点も魅力的ですね。

価格は他社と比較すると高い印象です。

ReceptyNEXT(EMシステムズ)

EMシステムズも歴史があるメーカーです。
このReceptyシリーズは1991年から発売されています。
約15000件の調剤薬局で採用されており、多くのユーザーから支持を得ています。

特徴:すっきりとしたデザインで見やすいつくり

すっきりとしたデザインで見やすいつくりになっています。
また、ファンクションキーで処方入力ができるので、DO処方や一般名入力も最小限の操作で行えます。

処方箋枚数によって使用料金がかわる料金体制なので薬局によっては経済的に利用できます。
別製品として、クラウド型のMAPsも発売されているのでそちらも参考にしてみてはいかがでしょうか。

ファーミー(モイネット)

某レセコンメーカーから独立し作られた会社です。
ユーザー数は約1400件とPHCやEMに比べると少ないですが、圧倒的安さで、且つ、レセコンの標準機能はきっちり搭載されています。
レセコン選定の際は検討したいところです。

特徴:追加料金も最小限に様々な機能が使える

5つの入力画面を順番に入力していくので、迷うことなく処方の入力ができます。
スキャナーでの処方箋の読み取り機能や、2次元バーコードからの処方読取ソフトも標準装備されています。
追加料金も最小限に様々な機能が使えます。

お薬手帳や帳票をカラーで印刷できるので、患者さんも見やすく、飲み間違いを防止することができます。
経済的にレセコンを導入したい場合はファーミーがぴったりです。

調剤くん(ネグジット総研)

薬局経営のコンサルティングも行っており、研究会やセミナーも積極的に行っています。
1987年から調剤くんシリーズが発売されており実績もあるので安心です。

特徴:音声入力もオプションでつけることが可能

調剤録、保険証、問診票、検査結果などをスキャンし薬歴画面や患者情報画面で確認できます。
また、処方箋のQRコードをスキャンして正確・スピーディーに処方入力ができるなど、レセコンに必要な機能は網羅されています。
加えて、音声入力のENIFvoiceもオプションでつけることが可能なのでパソコン操作が苦手な方にもおすすめです。

Pharma-SEED EX(日立ヘルスケアシステムズ)

日立グループのレセコンで、使いやすい操作性とシンプルなつくりが売りです。
電子薬歴は自社のクラウドを活用し、レセコン一体型とクラウド型の両方のいいとこどりができる「ハイブリッド型」の用意もあります。

特徴:一画面で情報を一気に見られる

一画面で情報を一気に見られることが特徴です。
ですので、スキャナー機能も、画像データを窓口入力と並べて表示できます。

過去の処方せんを確認しながら処方せん入力やDo取込が行えますので、処方の変化を見逃さない仕様になっています。

オンプレミス型?レセコン+薬歴メーカー?どっち?

今回は5つのレセコンメーカーを取り上げました。

調剤薬局業務において必ず必要になるレセコン。
技術的に一から構築するのが難しく、直接お金に関わる部分なので、ビジネスにおいてレセコン業界は参入障壁が高いと言われています。
だからこそレセコンメーカーは、レセコンをメインの商品として開発しています。

一方で、レセコンメーカーの薬歴は、薬歴専門メーカーに比較すると機能的な部分で「物足りない」という声も少なくありません。
レセコンを検討する際は、薬歴の機能もあわせて見ていくと良いでしょう。

そのうえで、レセコンと薬歴がセットの「オンプレミス型」にするのか、「レセコン+薬歴メーカー」にするのかも、比較して検討しましょう。

レセコンも電子薬歴も、近年はかなり種類が豊富になりました。
あなたの調剤薬局業務にぴったりのもの、あるいはぴったりの組み合わせが、きっとどこかにあるはずです。

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