オンライン服薬指導の解禁を受けて、実際にオンライン服薬指導を行っている薬局も多数あるかと思います。
ただ、一方で、「何から始めたらいいかわからない」「周りにやっている薬剤師がいなくて不安」「スムーズに使えるか心配」という悩みを持っている薬剤師さんもいると思います。
今回は、オンライン服薬指導がセットで使える電子薬歴を紹介します。
すでに電子薬歴を使っている方も、新しく電子薬歴を検討している場合は、オンライン服薬指導の機能がついている電子薬歴を検討してみてもいいかもしれませんね。
オンライン服薬指導とは
オンライン服薬指導とは、テレビ電話などを用いて、服薬指導を実施することです。
従来は原則として、対面での服薬指導が義務付けられていたので、患者さんは薬局に足を運んだり、逆に薬剤師が患者さんの家まで足を運ぶことが主流でした。
オンライン服薬指導の解禁で、患者・薬剤師双方の負担軽減が期待されます。
オンライン服薬指導は電子薬歴と連携するものがおすすめ！
電子薬歴とオンライン服薬指導がセットで使えることは、重要なポイントです。
例えば、薬歴を見ながらオンライン服薬指導ができる、受付の管理を薬歴画面でできる、このようなことは別運用だと煩雑になってしまいます。
また、予約やビデオ通話、薬歴作成、会計などオンライン服薬指導の一連の手順は、できればすべて連携できた方がミスも減ります。
オンライン服薬指導もできる電子薬歴4選
まだオンライン服薬指導のツールを決めてない方は、現在使用している・検討している電子薬歴と連動するツールがないか確認してみましょう！
メディクス（株式会社アクシス）
端末台数無制限で市販のノートパソコンやタブレットで動くコストパフォーマンスが高い電子薬歴です。
オンライン服薬指導ツールは「Medixsリモート調剤薬局」。
電子薬歴のメディクスと連携しているので、オンライン服薬指導がスムーズに行えます。
患者さんは専用アプリでサービスを受けることが可能です。
また、メディクスは、株式会社メドレーから出ている調剤薬局窓口支援システム「Pharms」とも連携しています。
オンライン服薬指導は、他のシステムとの連携も重要になりますので、連携度の高さは大切です。
メディクスは、2021年1月から期間限定で「Medixsリモート調剤薬局」の導入初期費用0円キャンペーンを行っています。
通常、オンライン服薬指導ツールの導入には10万円以上かかったりします。
オンライン服薬指導ツールを検討中の方は、この機会を逃さないようにしましょう。
Musubi（株式会社カケハシ）
患者さんにタブレットを見せながら服薬指導が出来る電子薬歴です。
適切な指導内容や健康アドバイスが表示される機能が特徴的です。
Musubiは専用端末からテレビ電話、決済ができます。
患者さんはSkypeなどのテレビ電話ツールをダウンロードしオンライン服薬指導を受けることができます。
予約や事前の問診は電話で行うのか不明なところではありますが、電子薬歴の画面からテレビ電話や決済が行えるのはメリットですよね。
オンライン服薬指導ツールというよりも、「Musubiの端末でもテレビ電話ができますよ」といった意味合いが強いのかもしれません。
Musubiのビジュアルコミュニケーションを生かした遠隔服薬指導（オンライン服薬指導）を動画で体験…
GooCo（株式会社グッドサイクルシステムズ）
iPadからいつでもどこでもスピーディに薬歴記入ができる電子薬歴です。
iPadでの使いやすさを追求したユーザビリティが魅力の電子薬歴ですね。
オプションでクラウド型にカスタマイズすることもできます。
オンライン服薬指導ツールは「Followcare」。
予約から決済までをカバーしています。
患者さんはSMSやLINEで送られてくるURLからテレビ電話をしたり、決済をしたりすることができます。
料金プランもオンライン服薬指導でいえば2つ用意されているのが特長。
「オンライン服薬指導をそんなにするかわからないし、ガッツリ契約するのはまだ」という方なら、お試しで安いプランの方を試してみてもいいかもしれません。
電子薬歴をベースに、人びとの「健康」と「企業」と「地域社会」の間にグッドサイクルを生み出すことが、私たちの役割です～電子…
Solamichi（株式会社ソラミチシステム）
シンプルな設計で見やすさを重視している電子薬歴です。
クラウド型の電子薬歴の中では比較的新しく、実績などはまだ明らかでないところも多いのですが、見やすさを重視するなら検討したい電子薬歴ですね。
グループ会社からリリースされている「CARADAオンライン診療」と連携しオンライン服薬指導が可能です。
連携するには「CARADAオンライン診療」「Solamichi」両方の契約が必要になります。
ソラミチシステムのグループ会社エムティーアイは「ルナルナ」（体調管理から妊娠・出産後・育児までをサポートするサービス）や「CARADA」（食事や血圧等、様々なデータを記録・管理できるアプリ）を提供。
今後連携すればより充実した服薬指導が期待できます。
オンライン服薬指導ツールの選定は近くのクリニックも要確認
今回は電子薬歴とオンライン服薬指導が連携して使える4つのメーカーを紹介しました。
一方で、患者さんはオンライン診療の後にオンライン服薬指導を受けることになります。
その流れの中では、オンライン診療とオンライン服薬指導が別々のツールというのは「面倒くさい」「同じツールでできたらなぁ」と感じる患者さんも出てくると思います。
そのため、おそらく、多くの電子薬歴のメーカーは、今後いろいろなオンライン診療のツールと連携していこうと考えています。
例えば、メディクスが「Pharms」と連携しているのもそういう背景がありそうですね。
そのような視点も大事になります。
オンライン服薬指導ツールの選定の際は、電子薬歴と連携しているかを確認するとともに、近くのクリニックが使っているオンライン診療のツールも把握しておきましょう。